前書き

日本国にて在留する外国籍は必ず、在留資格が交付され、パスポートまたは在留資格カードに目的に応じた在留資格が記載されています。

近年少子高齢化が顕著に表れ、企業においての人材不足が進行しています。2020年2月度の法務省統計局公開の日本人人口は約1億2,355万人の内、15~64歳は 7475人(約59%)であり、2009年あたりから20代・30代含めて日本総人口は減少の一途です。

企業は若手人材の確保が難しくなり、特に経験や技術が必要で機械に頼ることができない部品製造工場や、建設・介護・物流企業での人材不足は明白です。

そこで、今回は就労を目的として在留することができます在留資格のうち、技能実習特定技能について深堀していきたいと思います。

各種在留資格の目的

①技能実習の入国目的


技能実習の入国目的は、社会貢献です。日本の企業において発展途上国の若者を受け入れ、実際の実務を通じて実践的な技術や技能・知識を学び、帰国後母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした公的制度です。

※人材不足のための雇用はできません

 ②特定技能の入国目的


人材不足を補うための労働者として特定技能は、即戦力人材として相当程度以上の知識や技能が必要です。
(単純作業人材としてではなく、知識・技術が必要な作業に限る)

採用方法及び注意点

①技能実習


技能実習生の場合は基本的に海外にて採用(雇用条件説明及び締結)し国内に招聘するため海外認定送り出し機関と関係を構築する必要があります。技能実習の雇用には企業単独型と団体監理型があります。

企業単独型は送り出し機関との契約をはじめ、技能実習機構への計画申請や入国管理庁への在留資格申請も企業が行い、団体監理型の場合は送り出し機関と受入れ企業との契約締結が必要なく、監理団体と送り出し機関との契約及び、監理団体と受入れ企業との契約になります。

(監理団体が企業と送り出し機関の橋渡しを行い、配属後もサポートをする役割)

※採用の注意点
・面接を書面だけで行うのは禁止
・日本人と同等以上の雇用条件が必要
・「人材不足なので雇用します」は不可
・就業できる範囲は職種及び作業によって細かく決められており、事前確認が必要

②特定技能


特定技能の場合は技能実習2号修了者もしくは、分野別試験に合格し、JLPTのN4以上の日本語能力保持者なら採用可能です。それぞれ国内or国外の4つのパターンが考えられます。

  • 技能実習2号修了者ですでに母国に帰国している者
  • 技能実習2号修了予定で、日本で雇用されている者
  • 日本にて分野別試験に合格し、N4以上保持者
  • 海外にて分野別試験に合格し、N4以上保持者

※採用の注意点
・面接を書面だけで行うのは禁止
・日本人と同等以上の雇用条件が必要
・コロナの影響で分野別試験の開催が延期
・特に留学の在留資格保持者を採用する場合はしっかり納税しているか、
 週28時間以上のオーバーワークをしていないかを内定前にヒアリングしておく必要あり

行政への申請手続き(順番)

①技能実習の場合


国外やSNS等のネット通話で面接・採用・雇用条件の締結が行われた後は下記の順序です。

技能実習認定計画を技能実習機構へ申請(技能実習計画申請)

技能実習計画の許可→入国管理庁への申請(在留資格認定申請)

在留資格認定証明書の交付→現地日本大使館にてVISA(査証)の申請

空港会社等のチケットを購入

入国

入国後研修

入社

申請の際の注意点

・団体監理型の場合も技能実習計画書は受入れ企業が作成する必要があります

 ※自社で作成後に監理団体と確認し本来の作業と齟齬がないか、申請前にダブルチェックしておくことが推奨されます。

・日勤も夜勤雇用も両方ある場合は、技能実習指導員も二名選任する必要があります

・建設分野は他の職種よりも少し複雑なので運用容量をしっかり確認する必要があります

例)
キャリアアップシステムの登録
国籍別でもそれぞれ招聘の際に必要な書類があるので事前に確認が必要です

例)
ミャンマー:スマートカード
フィリピン:POLOやPOEAでの面接や申請

②特定技能の場合


通常面接orSNS等のネット通話で面接・採用が行われた後は下記フロー

国外の場合:入国管理庁への申請(在留資格認定申請)

在留資格認定証明書の交付

現地日本大使館にてVISA(査証)の申請

空港会社等のチケットを購入

入国

入社

入国後オリエンテーションの実施

配属


※国内の場合

入国管理庁への申請(在留資格変更申請)

在留資格変更認定通知の交付

入社

入国後オリエンテーションの実施

配属

申請の際の注意点

・受入れ計画は受入れ企業が作成する必要があります。書類によっては委託可能

・建設分野は他の職種よりも少し複雑なので運用容量をしっかり確認する必要あり

・国籍別でもそれぞれ招聘の際に必要な書類があるので事前に確認が必要

例)
ミャンマー:スマートカード
フィリピン:POLOやPOEAでの面接や申請

就労における注意点

①技能実習の場合


  • 日本人同様の雇用が必要(労基法、36協定の順守 有休の付与や賞与)
  • 雇用できる人数には制限があります。下記図参照

常勤職員数とは、受入れ企業の雇用保険被保険者数を指します。技能実習生は常勤職員として数えることはできませんので注意してください。

  • 2号へ移行できる職種は定められています。
  • 技能実習生の保護並びに技能習得の推進のために各責任者の選任が必要です。
     (監理団体への委託不可)また、選任する責任者にはそれぞれに条件があります。


技能実習責任者

  • 実習実施者又はその常勤の役員もしくは職員です者
  • 自己以外の技能実習に関与する職員を監督することができます立場にある者
  • 過去3年以内に技能実習責任者に対する講習を修了した者
  • 欠格事由に該当しない者


技能実習指導員

  • 実習実施者又はその常勤の役員もしくは職員
  • 修得等をさせようとする技能等について5年以上の経験を有する者
  • 欠格事由に該当しない者


生活指導員

  • 技能実習を行わせる事業所に所属して勤務する者
  • 欠格事由に該当しない者
  • 1号職種のみで雇用する場合を除き、移行対象職種で号が上がる前には技能検定を受験する必要があります。
    1号→2号(基礎級合格後移行が可能) 
    2号→3号(専門級・随時3級に合格後移行が可)
  • 試験合格後に技能実習機構への計画申請並びに入国管理庁での在留資格更新が必要。

 

②特定技能の場合


  • 日本人同様の雇用が必要(労基法、36協定の順守有休の付与や賞与)
  • 企業の雇用人数に制限はありませんが日本国としての受入れ予定数は公開されています。
  • 受入れ企業側は1号特定技能外国人支援計画の作成が必要で様々なサポート体制が必要です。難しい場合は登録支援機関に委託することができます。

下記、法務省「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針について」参照。1号特定技能外国人支援は、特定技能所属機関又は登録支援機関が支援の実施主体となり、1号特定技能外国人支援計画に基づき、これを行う。1号特定技能外国人支援の内容については、主として以下のとおりとする。

① 外国人に対する入国前の生活ガイダンスの提供
(外国人が理解することができます言語により行う。④、⑥及び⑦において同じ。)

② 入国時の空港等への出迎え及び帰国時の空港等への見送り

③ 保証人となることその他の外国人の住宅の確保に向けた支援の実施

④ 外国人に対する在留中の生活オリエンテーションの実施
 (預貯金口座の開設及び携帯電話の利用に関する契約に係る支援を含む。)

⑤ 生活のための日本語習得の支援

⑥ 外国人からの相談・苦情への対応

⑦ 外国人が履行しなければならない各種行政手続についての情報提供及び支援

⑧ 外国人と日本人との交流の促進に係る支援

⑨ 外国人が、その責めに帰すべき事由によらないで特定技能雇用契約を
 解除される場合において、他の本邦の公私の機関との特定技能雇用契約に
 基づいて「特定技能1号」の在留資格に基づく活動を行うことが
 できるようにするための支援

各種費用

技能実習の場合


※金額は採用に関わる監理団体・職種・国籍で変わります。
※下記は団体監理型を想定した例です。
※金額表は人件費や寮費(敷金礼金)等の生活サポート費は含まれていません

時期

項目

助数

金額

技能実習
計画認定申請

法人本会員入会金

団体による

50,000

法人本会員年会費

団体による

120,000

JITCO年会費(任意) 

資本による

75,000

技能実習計画
認定申請料(機構)

実費

3,900

技能実習計画認定
申請書類確認料

団体による

10,000

在留資格認定
申請書類作成及び確認料

団体による

10,000

申請取次費

団体による

10,000

入国前教育費

入国前講習実施
委託費(送り出し)

団体による

30,000

在留資格
認定通知書
交付後

集合講習費(1/12研修)及び宿舎代金

団体による

100,000

教科書代

団体による

5,000

法的保護講習費(2日間)

団体による

20,000

講習時の実習生生活手当

団体による

60,000

個人賠償保険※2
研修中の1カ月間

団体による

3,000

健康診断

団体による

10,000

空港送迎費

団体による

20,000

配属送迎費

団体による

20,000

入国渡航費

実費

60,000

配属後

監理団体の監理費(年間) 平均月35,000円/一人

団体による

420,000

入国後8~10か月

技能検定試験料(基礎級) 

職種による

27,000

2年目

法人会員年会費
2号の2年目

団体による

120,000

配属後

監理団体の監理費(年間) 平均月35,000円/一人

団体による

420,000

在留資格申請時
(2号移行時)

技能実習計画認定申請料

実費

3,900

技能実習計画認定
申請書類確認料

団体による

10,000

在留資格変更申請
書類作成及び確認料

団体による

10,000

在留資格変更
申請料(収入印紙代)

実費

4,000

申請取次費

団体による

7,500

JITCO年会費

資本による

75,000

3年目

法人会員年会費
2号の3年分

団体による

120,000

配属後

監理団体の監理費(年間) 平均月35,000円/一人

団体による

420,000

在留期間更新時
(随時)

在留資格更新申請
書類作成及び確認料

団体による

10,000

在留資格変更
申請料(収入印紙代)

実費

4,000

申請取次費

団体による

7,500

JITCO年会費

資本による

75,000

帰国半年前

技能検定試験料
(随時3級)

職種による

27,000

帰国時

帰国渡航費

実費

60,000

 

 

 

3年間合計

2,427,800

 

②特定技能の場合


※金額は採用する職種・国籍・国内や国外から招聘で変わります。
※下記金額表は人件費や寮費(敷金礼金)等の生活サポート費は含まれていません。

時期

項目

助数

金額

計画認定申請

在留資格認定申請
書類作成及び確認料

団体による

100,000

申請取次費

団体による

10,000

送り出し機関紹介料 
※2国間条約により定められている場合あり

団体による

150,000

登録支援機関紹介料 

団体による

300,000

入国前健康診断

団体による

10,000

空港送迎費

団体による

20,000

入国渡航費

実費

60,000

入国後から5年間

登録支援機関への業務委託費
(月30,000円 年間360,000円) 

団体による

1,800,000

在留資格認定申請
書類作成及び確認料4年間分

団体による

400,000

申請取次費4年間分

団体による

40,000

健康診断×健康診断

団体による

50,000

帰国時

空港送迎費

団体による

20,000

帰国渡航費

団体による

60,000

     

5年間合計

3,020,000

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