特定活動46号を徹底解説!

最終更新日:2020年10月22日 執筆日:2020年09月15日

今外国人採用で注目されている特定活動46号。外国人が従事できる業種の幅が広がったため、今まで採用が難しかった企業でも優秀な外国人社員を採用できるチャンスかもしれません。知っているのと知らないのとでは、雲泥の差!特定活動46号について詳しく解説します。

1-1. 特定活動とは

特定活動とは、入管法では、「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」と定義されていて、ほかの在留資格に分類されない活動を法務省が特別に許可したものです。

拡大表示:資料1 在留資格一覧表

特定活動とひとくちに言っても、その数は50種類以上あり、許可された活動内容は異なります。

資料2 特定活動 一覧表

1-2. 特定活動46号とは

新たに新設された特定活動46号は、外国人留学生の就職先を拡大すべく、2019年5月30日に公布された新しい制度です。今まで外国人の就労が認められなかった、製造業などの現場勤務や飲食店、スーパー、コンビニエンスストアなどのサービス業の現場での就職が可能になります。

1-3. 特定活動46号が創設された背景

これまで、外国人留学生の就労ビザは、「技術・人文知識・国際業務」が一般的で、外国人ならではの知識や語学力を活かすような業務、または技術力を活かすような限られた仕事内容でしか就労が認められていませんでした。そのため、企業が外国人社員を採用しようとしても、就労できる業務内容の制限によって、就労許可が下りないケースが多く、留学生の就職率は現状3割といわれています。しかし、インバウンド需要の高まりや、外国人従業員や技能実習生との橋渡し役としての採用ニーズを受けて、大学を卒業する留学生が就職できる業種の幅を広げるため、特定活動46号が創設されました。

資料3 特定活動(本邦大学卒業者)概要資料

2-1. 特定活動46号で従事できる主な業務

◆飲食店で、外国人客への通訳を兼ねた接客業務、仕入れや企画など ※皿洗いや清掃のみに従事するのは認められません。

◆工場で、日本語を十分に理解することが難しい外国人社員に対して日本人従業員からの指示を伝達・指導する業務、労務管理、品質管理など

※自身がラインに入って単純作業業務を行うことは認められますが、ラインで指示された作業のみに従事することは認められません。

◆小売店(スーパーやコンビニエンスストア)で、外国人客への通訳を兼ねた接客販売業務や、仕入れ、在庫管理など

※商品の陳列や店舗の清掃のみに従事することは認められません。


◆宿泊施設(ホテルなど)で、外国人客への通訳を兼ねた案内や接客業務、翻訳業務を兼ねた多言語の館内案内やホームページの作成など

※客室の清掃のみに従事することは認められません。


◆タクシー会社で、タクシードライバーとして、外国人客への通訳を兼ねた観光案内や接客など

※車両の整備や清掃のみに従事することは認められません。


◆介護施設で、外国人従業員や技能実習生への指導を行いながら、外国人利用者を含む利用者との意思疎通や介護業務に従事するなど

※施設内の清掃や衣服の洗濯のみに従事することは認められません。

2-2. 特定活動46号で従事できない業務

・風俗営業活動

・法律上資格を有する者が行うこととされている業務(業務独占資格を要する業務)

2-3. 特定活動46号の取得要件

特定活動46号はどんな場合に認められるのか、大きくは下記の6つの要件があります。ただし、下記6つの要件以外にも、実際のビザの審査時には、それ以外にも入管から詳細な説明を求められることが多いです。(例えば、外国人留学生の大学での出席率や成績、受け入れ企業の業務内容や雇用の安定性、過去の法令違反の有無など)

①フルタイム(常勤)であること

フルタイム(常勤)の雇用で、正社員・契約社員などが対象になります。アルバイト・パートや派遣での雇用はできません。


②日本の大学を卒業・大学院を修了していること

日本の大学または大学院を修了し、学位を持っている必要があります。大学を中退した場合や日本語学校、短期大学、専門学校を卒業した場合、海外の大学のみを卒業した場合の外国人は対象になりません。

日本の大学、大学院の学位をもたない外国人を雇用したい場合は、本人の学歴や資格を鑑み、「技術・人文知識・国際業務」か、「特定技能」での就労を検討しましょう。


③日本語能力能力(JLPT)でN1またはビジネス日本語能力テスト(BJT)480点以上であること (大学・大学院で日本語を専攻し卒業した場合を除く)

日本語能力試験(JLPT)(https://www.jlpt.jp/index.html)でN1

またはビジネス日本語能力テスト(BJT)(https://www.kanken.or.jp/bjt/)で480点以上であること。ただし、日本や海外の大学・大学院で日本語を専攻し、卒業した場合は、この条件は免除されます。


④日本人と同等以上の報酬額であること

昇給面を含め、日本人大卒者・院卒者と同等額以上の報酬・雇用条件である必要があります。また、在留資格の審査では、地域の賃金体系や、他の企業の同種の業務に従事する者の賃金、母国で実務経験を積んだ場合は、その経験に応じた報酬が支払われているかどうかという事も考慮されると言われています。


⑤日本語での円滑な意思疎通を要する業務であること

従事する業務が、単純労働などの作業だけでなく、日本人と外国人客や他の外国人社員をつなぐ「翻訳・通訳」の要素がある業務や、日本語を使った双方向のコミュニケーションをする業務である必要があります。


⑥大学で学んだことを活かせる仕事であること

従事する業務が、大学、大学院で学んだ内容が含まれていることや、学んだことを活かせる業務であると想定されている必要があります。

ただ、大学の学部学科、大学院の専門分野について、高度な専門性や業務との厳密な関連性が求められるというよりも、日本の大学、大学院で修得した広い知識や応用的能力などを活用できる、幅広い業務をする仕事であることが求められます。

2-4. 特定活動46号のポイント

①在留期間


特定活動ビザ46号の在留期間は、5年を超えない範囲で認められ、日本の法務大臣が個々に指定する期間(5年、3年、1年、6ヶ月のいずれか)で認められます。また、更新の制限がなく、通算の滞在期間の制限がありません。そのため、一定期間経過し、条件を満たせば、永住者の在留資格の申請も可能です。

特定活動46号の在留期間は、申請書に実際に記入する「就労予定期間」や「希望する在留期間(変更・更新のみ)」の内容、また、雇用契約期間や所属機関となる企業などの規模や安定性などによって、出入国在留管理局が総合的な審査を行った上で個別に決定されます。

②家族の帯同


家族の帯同は可能です。
特定活動46号外国人の扶養を受ける配偶者または子については、「特定活動47号」の在留資格が認められます。特定活動47号は、「家族滞在」の在留資格と同じように、日常的な活動が認められます。

③特定活動46号での転職をする場合


特定活動46号の在留資格で転職をする際は、同じ特定活動46号の在留資格であっても、ほかの在留資格(技術・人文知識・国際業務など)であっても、新たな「在留資格変更許可申請」が必要です。

同一の在留資格(特定活動46号から特定活動46号)での転職であっても在留資格変更許可申請が必要な理由は、特定活動46号はパスポートの指定書に書かれた「受け入れ機関」でしか働くことができず、この「受け入れ機関」が変わる場合(=転職する場合)は、在留資格変更手続きが必要だからです。

ただし、同一法人内(法人番号が同一の機関の場合で、グループ会社などの別法人の場合は除きます)の異動や配置換えについては、在留資格変更手続きは不要です。

3-1. 特定活動46号のメリット

①アルバイトとして活躍してくれた、優秀な外国人留学生をそのまま正社員として雇用することが可能


全く新しい人材を採用するよりも、自社のことをよく知る留学生を採用できれば、教育する手間だけでなく、退職の抑止にも繋がります。

②日本の文化や習慣を理解し、コミュニケーション方法が取りやすく、即戦力として採用が可能


日本の大学を卒業しているということは、少なくとも4年以上日本で生活した経験があり、しかも日本語能力N1以上の堪能な語学力を持つ人材を採用できます。

③在留資格の管理・更新を除き、日本人と同じ採用活動・雇用管理で採用が可能


日本人を採用するときと同じ求人媒体やハローワーク、自社求人・人材派遣・人材紹介会社などを通じて人材を採用することが可能です。海外から採用する場合も、技能実習や特定技能のように送り出し機関を通さなければいけないという決まりはありません。在留資格の申請は、「通常の就労ビザの申請とあまり変わりません。また、雇用後も、技能実習や特定技能のように、義務付けられた支援業務や、入管への定期的な状況の報告などの管理業務がなく、採用・雇用管理がしやすいです。

④長期的な人材の育成、雇用の確保


技能実習や特定技能では、在留資格の期限が最長5年ですが、特定活動46号では、更新すればほぼ無制限に雇用が可能で、次世代を担う、幹部候補・後継者候補として人材を育て、確保することができます。

4-1. その他在留資格との違い

5-1. まとめ

特定活動46号の創設により、外国人雇用の門戸は大きく開かれました。

現在の特定技能、テスト受験・合格の状況は下記からご覧ください。

ぜひ、この機会に外国人雇用の拡大を検討してみてはいいかがでしょうか?

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